Volvoのシフトノブに宿る鳥 ― Orreforsの名に隠された物語と、日本のライチョウ
Volvoのインテリアで、ひときわ静かな存在感を放つクリスタル製シフトノブ。
手がけているのは、スウェーデンのガラスブランド「Orrefors(オレフォス)」です。実はこのブランド名、ある鳥の名前に由来していることをご存知でしょうか。

村の名が、ブランドの名になった
Orreforsは1898年、スウェーデン南部スモーランド地方の小さな村で生まれました。ブランド名はその村の名前をそのまま受け継いだもので、スウェーデン語の orre(クロライチョウ)と fors(急流)が合わさった言葉です。直訳すれば「クロライチョウの流れる急流」。
森と湖に囲まれたこの地域は、良質な砂と、炉を燃やすための豊かな森林資源に恵まれ、古くからガラス産業が根づいてきました。いわゆる「グラスリケット(ガラスの王国)」と呼ばれる一帯です。Orreforsはその中で、20世紀初頭にアーティストとガラス職人が協働する制作体制を築き、北欧を代表するクリスタルブランドへと成長しました。
クルマの中の、ひとつの工芸品
Volvoのクリスタルシフトノブは、そのOrreforsが手がけています。機械の中に手仕事の工芸品が組み込まれるという発想は、機能と美を切り離さない北欧デザインの考え方そのものです。
実際に手に取っていただくと、まず伝わるのは重みとひんやりとした感触。走り出して手をのせるたび、指先に伝わる質感が、このクルマがどこで生まれたのかを静かに教えてくれます。
日本にも、雷鳥がいます
一方、日本にもライチョウが暮らしています。北アルプス、南アルプス、御嶽山などの高山帯にわずかに生き残る、国の特別天然記念物であり、環境省レッドリストの絶滅危惧IB類に指定される鳥です。
写真は、当店にご来店いただいたお客様が北アルプス・常念岳で撮影されたもの。ハイマツの茂みに佇む姿は夏羽で、目の上の赤い肉冠が特徴的です。
同じ「雷鳥」の名を持ちながら、スウェーデンのクロライチョウは狩猟鳥になるほど身近な存在であり、日本のライチョウは生息数が減り続けている。ヨーロッパと日本、それぞれの山で異なる時間が流れていることを、この2羽は教えてくれます。
ぜひ、実物に触れてください
Orreforsのクリスタルシフトノブは、写真だけでは伝えきれない魅力を持っています。ボルボ・カー小山のショールームでは、実車でその感触をお確かめいただけます。ご来店を心よりお待ちしております。

写真提供:オーナーY様(掲載のご許可をいただいております)
※ライチョウの写真は、望遠レンズで十分な距離をとって撮影されたものです
最後にお客様のぬいぐるみのライチョウ親子。
雷鳥の話で盛り上がった、ある日の夕方の一枚です。
